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【書評】私だけの選択をする22のルール/ハヤカワ五味 株式会社KADOKAWA

  • 執筆者の写真: SHO WATABE
    SHO WATABE
  • 2020年1月20日
  • 読了時間: 2分


よく行く書店で売れ筋ランキングに入っていたので、なんとなく購入。

1995年生まれのハヤカワ五味さんが、今までの経験から得た重要な選択のルールについて説明している。

さらに著者の過去、現在、そして未来への考えも分かりやすく書かれているので、人物像もよくわかる一冊になっている。


ハヤカワ五味さんは2015年1月9日に課題解決型アパレルブランドを運営する株式会社ウツワを設立。

現在も代表取締役社長を務めている。

この辺りの経緯も本書に詳しく記述されている。


学生、または社会に出てすぐの若い人向け。

また著者の過去の話から、学校で居場所がないと悩んでいる人は勇気がもらえると思う。


本書のテーマは”選択”。

その理由は「選択することによって、自分自身の、あなた自身の輪郭が定まるから」だという。


構成としては序章で選択の22のルールを紹介、1,2章で過去の経験、3,4章で現在と未来の考え方が記されている。


面白いと感じたのは、序章で提示した22のルールを1,2章で自分の過去を語りながら回収しているところ。

小説や最近の漫才などで「回収」というシステムはよく見るが、ビジネス本系では珍しいと感じた。


もう一点興味深かったのは、著者の思考が「行動経済学」的なところ。

そう感じた具体的な文章は次の2つ。

「お金がないとここまで人の判断力は鈍るのかということも学びました。」

「金銭的な余裕がないと中長期的な合理性よりも、短期的な合理性が先行すると、私は理解しました。」


現在私の読んでいる行動経済学の本に同様のことが書かれていたので、著者は人間の行動の本質を見抜く能力がとても高いのだと思う。


ちなみに私が今読んでいる本は、

いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学 早川書房

https://www.amazon.co.jp/dp/4150504830/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_vWhhEbJ44GEYN


まだ若い著者が、とてもしっかりとした考えを持ち、積極的に行動をしている姿はとても好感が持てる。

もっとハヤカワさんのような若者が出てきて欲しいし、私たち世代も負けていられない。


https://www.amazon.co.jp/dp/4040640683/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_PVhhEbKMH20S1

 
 
 

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