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【書評】泣ける競馬/平松さとし KADOKAWA

  • 執筆者の写真: SHO WATABE
    SHO WATABE
  • 2020年4月16日
  • 読了時間: 1分

出張先の書店で購入。


20年ほど前に競馬ゲームにハマり、実際に競馬場にも行ったことがある。

ただここ最近はめっきり離れていた。

ただ、そんな私のわずかな知識量で十分楽しめる本であった。


構成としては

1章「騎手の涙」

2章「ホースマンの胸懐」

の2章立てで、計32人にまつわる実際にあった話が語られている。


話には武豊やキタサンブラックなど有名な人馬の話もあるが、多くは競馬ファンのみが知る、もしくは競馬ファンすら知らないような裏方さんの感動話が多い。


一番心に残ったのは21話目。

アドマイヤラクティの話。

海外G1前哨戦勝利からの突然の死。

希望から絶望、馬と人間との絆。

実際にあった話であるからグッときてしまう。


競走馬と人間の関係は、ペットとの関係とは少し異なる。

それはあくまで競馬がビジネスであり、馬と多くの人はお金でつながっているというのが事実であるからである。

しかし、サラブレットも動物。

接していれば愛着も湧くし、別れの時もある。

この辺りのバランスが感動をさらに大きくする。


また個人的には、本書のように普段メディアに出てこない人々に少しでもスポットライトが当たるような書籍がどんどん出てきて欲しい。


約240ページで文字数が決して少ないわけではないが、のめり込んでしまい1日で読了。


https://www.amazon.co.jp/dp/4046042761/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_qeTpEbRSP5RJA

 
 
 

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