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【書評】乳と卵/川上未映子 文春文庫

  • 執筆者の写真: SHO WATABE
    SHO WATABE
  • 2020年4月9日
  • 読了時間: 1分

2008年、第138回芥川賞受賞作。


あらすじ

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この話はとある女性3人のお話。


まずは豊胸手術を受けたいという巻子。

その娘である日突然しゃべらなくなった縁子。

(おそらく中学生くらい。)

そして巻子の妹である「わたし」。


巻子と縁子は母子家庭であり、大阪在住。

わたしは東京で一人暮らしをしている。


ある夏、巻子親子は上京。

目的は巻子の豊胸手術の事前調査。

しばらく「わたし」の家に泊まることに。


そこで起こったこととは・・・。

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文章は「わたし」目線で綴られ、大阪弁混じり。

「。」が極端に少なく、喋り言葉に近い文章で進んでいく。


「豊胸」や「生理」など女性のデリケートな話題をテーマにしているため、若干外では読みづらい。

しかし読み進めるにつれて文章に引きつけられ、結局電車の中で読了してしまった。


この本の読みどころは、最後の「わたし」の家での出来事。

独特の文体が迫力とスピード感を演出しており、一気に世界観に引き込まれた。


ほとんど小説を読まない自分であるが、この辺りが芥川賞受賞の理由ではないかと勝手に推測している。


https://www.amazon.co.jp/dp/4167791013/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_14znEbBFHGJ3K

 
 
 

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