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【書評】だから、僕はググらない。/浅生鴨 大和出版

  • 執筆者の写真: SHO WATABE
    SHO WATABE
  • 2020年3月12日
  • 読了時間: 2分

更新日:2020年3月12日



検索で手に入る情報よりも、もっと広がりや奥行きのある情報を簡単に手に入れる方法。

それが妄想であると著者の浅生鴨さんは主張している。


浅生鴨さんは過去にNHKで番組制作をしており、さらに広報局Twitterを「NHK_PR1号」として担当していた。

2014年にNHK退職後は小説、エッセイなどの執筆活動を行なっている。


そんなアイデアで勝負している著者が、その思考のもととなっている「妄想」の方法を余すことなく披露してくれている。


この本のポイントは3つ。

1.数重視。

2.とにかくアウトプット。

3.見つけたアイデアを磨く。


-----------------------------

1.

まずは、妄想の種をどんどん出す。

この際、著者が使っている方法の一例としては言葉遊び。

例として「発想」がテーマであった場合。

発送、着想、八層、発行、発光、幻想、発酵、妄想、薄幸、八頭、発射、脱走、滑走、空想、脱稿、想像、格好、ナッソー、あっそう、まあそう、無我・・・。

このように発音や意味、文字の形などからどんどん連想していく。


2.

次に、思い浮かんだことは紙に書くなどしてアウトプットする。

この際の注意点は恥ずかしがらないこと。

そして、アウトプットしたものをくっつけてみたり、さらに連想したり、シュチュエーションを想像したりして広げていく。


3.

最後に、これだ!と思ったものを丁寧に磨いていく。

この丁寧というのは著者曰く、誠実に、嘘がないようにということ。

人は気がつくと「盛って」しまうので、その点には気をつけると語っている。

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ここに紹介した妄想の方法以外にも、「物を擬人化する」「別人になったつもりで考える」など多くの方法が記載されている。


最後に著者は日頃から妄想力を鍛えることで、アイデアの種を手に入れやすくなるとまとめている。


早速、言葉遊びを実行。

最初はなんとなく恥ずかしい感情があるが、そこを超えるととても面白い。

ちなみに私の場合、やっていくうちにハライチの漫才みたいになってくる。

もしかすると、浅生さんと岩井さんの思考には共通点があるのかもしれない。


https://www.amazon.co.jp/dp/4804718613/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_6CDjEbW9E01G6

 
 
 

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